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人の森国際協力>>アーカイブス>人の森通信2007/11/05号

今日の一言 「Useful か Essential か」

by 野田直人

以前の記事に書いたお茶の時間の効能を教えてくれた上司。数年前に癌で亡くなりましたが、非常に多くのことを学ばせていただきました。名言もいくつか残してくれましたが、その一つがこれ。

当時のODAはバブル経済に伴い拡大が続いており、今から思うと湯水のように予算が付いていました。そんな中でどこの現場でも「機材を沢山入れろ」「活動をどんどん増やせ」といった風潮がありました。

ところがこの上司。部下の専門家が「こんな機材が欲しい」「こんな活動がしたい」と言ってくると、眼鏡を少し下げてギロッと睨み、

「君、それは useful かね? essential かね?」

useful というのは「あれば便利」程度のもの。これに対して essential というのは「なくてはならない」もの。その区別をきちんとつけているか、というのが彼の問いかけでした。

もちろん useful 程度のものは「入れなくてよい」が彼の指示でした。

風潮に流されず、自分自身の判断基準を持ち、合理的に判断することの重要性を教えていただきました。

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